【運輸労連】

 

第63回中央委員会を開催
組合員の生活の維持向上、他産業との格差是正に向け
「大きな変化」につながる春闘へ!


中央委員会全景


あいさつする成田中央執行委員長

 運輸労連は1月21日(火)、ライトキューブ宇都宮 (栃木県宇都宮市) にて「第63回中央委員会」を開催。全国から251名(うち女性27名、女性参画率10.75%)の中央委員・傍聴者などが出席し、「2025春季生活闘争方針」を決定しました。
 冒頭のあいさつで成田中央執行委員長は、今次春闘を取り巻く情勢について、「燃油費の高止まりや物価高などの影響で取り扱い物流量が減少したことに加え、適正運賃の収受が進んでいない状況にあり、厳しい企業業績にあるが、物流に対する認知度が社会全体で高まりつつある」とトラック運輸業界の置かれた状況を概括。ただし、昨年からトラックドライバーの働き方改革ともいえる「物流の2024問題」がスタートしたこともあり、「政労使、荷主企業、社会全体が私たちの業界にしっかり目を向けていただいている」として、「今こそ、働く仲間の労働環境改善、持続可能な物流を作り上げていくチャンス」と業界変革に前向きな姿勢をみせました。
 2023年、2024年に続き高水準の賃上げの勢いを定着させたいという機運が社会全体で高まる中、連合方針を踏まえた運輸労連の統一要求基準については、「所定内労働時間賃金に定期昇給 (相当)分の1.5%と、他産業および業界内における格差是正分ならびにこの間の物価上昇を勘案し、賃金改善分 (含む、格差是正分・物価上昇分)としての4.5%を加えた6. 0%を乗じたものとし、賃上げ要求額は 15,500円中心」との方針が示されました。実現に向けては、「物流に対する社会全体での認知度が高まる中、2025春季生活闘争の交渉は『大きな変化』につながるよう、加盟組合の皆さんと一緒になって頑張りたい」と呼びかけました。
 今年7月に控えた第27回参議院議員通常選挙における運輸労連比例代表推薦候補者の紹介では、各候補者から決意表明を受けました。また、祝電・メッセージの中から代表して、連合・芳野会長の連帯のメッセージが紹介されました。
 議事では、杉山中央書記長が活動経過を報告し、第1号議案「2025春季生活闘争方針」を提案。5名の中央委員からの質疑・要望に対して中央本部役員が答弁し、絶対多数の賛成で「2025春季生活闘争方針」を可決しました。引き続き、第27回参議院議員通常選挙必勝決議(案)、スローガンが採択され、最後に成田中央執行委員長の音頭による「団結ガンバロー三唱」をもって第63回中央委員会は閉会しました。

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

「2025新春交歓会」に各界から多数のご来賓が出席
歴史的な転換点に立つ今こそ、新しい時代の創造・挑戦を!

 運輸労連は1月7日(火)、東京・全日通霞が関ビルにおいて「2025新春交歓会」を開催しました。連合をはじめ、立憲民主党、国土交通省、全日本トラック協会、関係団体など各界の関係者約200名が一堂に会しました。
 冒頭、主催者代表あいさつに立った成田中央執行委員長は、2025年の年頭にあたり「政治・経済・安全保障、そして物流を取り巻く環境が大きく変化し、歴史的な転換点に立っている今こそ、新しい時代を創造・挑戦していく必要がある」と決意を述べました(詳細は下記参照)。
 続いて、政労使の各界からご来賓の方々を迎え、あいさつをいただきました。連合・芳野会長は、2025春季生活闘争について触れ、「春闘の賃上げの成果で、賃金は上がるという新たなノルム(社会規範)が生まれつつある。動き始めた賃金や物価を再び停滞させることのないよう取り組んでいきましょう」と呼びかけました。
 国土交通省・木村審議官は、大きな変革期を迎えている物流業界について「今年をさらなる飛躍の年とすべく『業界』『荷主』『社会』の『三方よし』の実現に向けて、関連省庁と連携してしっかり取り組んでいきたい」と述べました。
 運輸労連政策推進議員懇談会・海江田会長は、物流の2024年問題の解決に向け「昨年は物流関連二法を成立することができた」としたうえで、「『仏作って魂入れず』ではないが、今年は魂を入れる年。関連法案成立に向けて今度の国会も頑張らなければいけない」と意気込みを語りました。
 全日本トラック協会・坂本会長からは、物流の2024年問題を受けたドライバーの働き方改革について「まだ道半ば。今年は組合員と行政のご指導、政治家のご理解を頂戴しながらやるべきことをやらなければならない」と力強いあいさつをいただきました。
 その後、森下中央副執行委員長の音頭で乾杯。出席者は和気あいあいと歓談を行い、金作中央副執行委員長のあいさつで2025新春交歓会は閉会しました。

 

 

 

 

 

第63回中央委員会を開催
組合員の生活の維持向上、他産業との格差是正に向け
「大きな変化」につながる春闘へ!


中央委員会全景


あいさつする成田中央執行委員長

 運輸労連は1月21日(火)、ライトキューブ宇都宮 (栃木県宇都宮市) にて「第63回中央委員会」を開催。全国から251名(うち女性27名、女性参画率10.75%)の中央委員・傍聴者などが出席し、「2025春季生活闘争方針」を決定しました。
 冒頭のあいさつで成田中央執行委員長は、今次春闘を取り巻く情勢について、「燃油費の高止まりや物価高などの影響で取り扱い物流量が減少したことに加え、適正運賃の収受が進んでいない状況にあり、厳しい企業業績にあるが、物流に対する認知度が社会全体で高まりつつある」とトラック運輸業界の置かれた状況を概括。ただし、昨年からトラックドライバーの働き方改革ともいえる「物流の2024問題」がスタートしたこともあり、「政労使、荷主企業、社会全体が私たちの業界にしっかり目を向けていただいている」として、「今こそ、働く仲間の労働環境改善、持続可能な物流を作り上げていくチャンス」と業界変革に前向きな姿勢をみせました。
 2023年、2024年に続き高水準の賃上げの勢いを定着させたいという機運が社会全体で高まる中、連合方針を踏まえた運輸労連の統一要求基準については、「所定内労働時間賃金に定期昇給 (相当)分の1.5%と、他産業および業界内における格差是正分ならびにこの間の物価上昇を勘案し、賃金改善分 (含む、格差是正分・物価上昇分)としての4.5%を加えた6. 0%を乗じたものとし、賃上げ要求額は 15,500円中心」との方針が示されました。実現に向けては、「物流に対する社会全体での認知度が高まる中、2025春季生活闘争の交渉は『大きな変化』につながるよう、加盟組合の皆さんと一緒になって頑張りたい」と呼びかけました。
 今年7月に控えた第27回参議院議員通常選挙における運輸労連比例代表推薦候補者の紹介では、各候補者から決意表明を受けました。また、祝電・メッセージの中から代表して、連合・芳野会長の連帯のメッセージが紹介されました。
 議事では、杉山中央書記長が活動経過を報告し、第1号議案「2025春季生活闘争方針」を提案。5名の中央委員からの質疑・要望に対して中央本部役員が答弁し、絶対多数の賛成で「2025春季生活闘争方針」を可決しました。引き続き、第27回参議院議員通常選挙必勝決議(案)、スローガンが採択され、最後に成田中央執行委員長の音頭による「団結ガンバロー三唱」をもって第63回中央委員会は閉会しました。

 

 

 

 


  

 

「2025新春交歓会」に各界から多数のご来賓が出席
歴史的な転換点に立つ今こそ、新しい時代の創造・挑戦を!

 運輸労連は1月7日(火)、東京・全日通霞が関ビルにおいて「2025新春交歓会」を開催しました。連合をはじめ、立憲民主党、国土交通省、全日本トラック協会、関係団体など各界の関係者約200名が一堂に会しました。
 冒頭、主催者代表あいさつに立った成田中央執行委員長は、2025年の年頭にあたり「政治・経済・安全保障、そして物流を取り巻く環境が大きく変化し、歴史的な転換点に立っている今こそ、新しい時代を創造・挑戦していく必要がある」と決意を述べました(詳細は下記参照)。
 続いて、政労使の各界からご来賓の方々を迎え、あいさつをいただきました。連合・芳野会長は、2025春季生活闘争について触れ、「春闘の賃上げの成果で、賃金は上がるという新たなノルム(社会規範)が生まれつつある。動き始めた賃金や物価を再び停滞させることのないよう取り組んでいきましょう」と呼びかけました。
 国土交通省・木村審議官は、大きな変革期を迎えている物流業界について「今年をさらなる飛躍の年とすべく『業界』『荷主』『社会』の『三方よし』の実現に向けて、関連省庁と連携してしっかり取り組んでいきたい」と述べました。
 運輸労連政策推進議員懇談会・海江田会長は、物流の2024年問題の解決に向け「昨年は物流関連二法を成立することができた」としたうえで、「『仏作って魂入れず』ではないが、今年は魂を入れる年。関連法案成立に向けて今度の国会も頑張らなければいけない」と意気込みを語りました。
 全日本トラック協会・坂本会長からは、物流の2024年問題を受けたドライバーの働き方改革について「まだ道半ば。今年は組合員と行政のご指導、政治家のご理解を頂戴しながらやるべきことをやらなければならない」と力強いあいさつをいただきました。
 その後、森下中央副執行委員長の音頭で乾杯。出席者は和気あいあいと歓談を行い、金作中央副執行委員長のあいさつで2025新春交歓会は閉会しました。

 

●主催者あいさつ(要旨)

若い人たちに選んでいただける業界に「脱皮」を!
労使一体となって取り組みを進めよう

中央執行委員長 成田 幸隆


 新春交歓会は5年ぶりの開催になりました。昨年は1月1日に発生した令和6年能登半島地震、2日の羽田空港航空機接触事故もあり、新春交歓会を中止とさせていただきました。今年はこうして盛大に開催し、皆さんと年始の顔合わせができることを大変嬉しく思います。
 昨年は大きな変化の年でした。11月のアメリカ大統領選では、共和党のトランプ氏が4年ぶりに返り咲きました。今後、経済や安全保障での摩擦が予想されるなど、予測不可能なトランプ外交への不安は尽きません。日本では石破政権発足の勢いに乗り、短期決戦で勝利を収めたいとの自民党の思惑で10月に衆議院選挙が行われました。結果、自民党は大きく議席数を減らし、私たちが支援する立憲民主党と国民民主党は自民・公明の政権与党を過半数割れに追い込む戦果を挙げました。立憲民主党には2強の一角として、政権与党と堂々と渡り合い、政権を担える力をわかりやすく国民に見せてほしいと思います。
 物流の2024年問題についての対応ですが、昨年はトラック運輸産業にとって、大きな転換点となる年でした。2025年は、昨年の通常国会で成立した「新物効法」や「労務費の適切な転嫁のための価格交渉に関する指針」などを十分活用し、労使一体となって取り組みを進めていくことが重要だと考えます。そして、物流の効率化と賃金水準アップを含め労働環境改善をセットで実現していくことが不可欠です。
 物流業界における人手不足も深刻さを増しています。今後、優秀な人材を確保するうえで、労働条件の向上を実現するため、労務費を中心としたコストを適切に運賃・料金へ転嫁を図ることが必要です。「物流」には価値がある。このことを私たち自身が再認識し、自信を持って適正料金・運賃の収受に取り組みたいと考えます。
 2025年は巳(へび)年です。若い人たちに選んでいただける業界に「脱皮」していきたいと考えています。結びとなりますが、政治・経済・安全保障、そして物流を取り巻く環境が大きく変化し、歴史的な転換点に立っている今こそ、新しい時代を創造・挑戦していく必要があります。守るべき部分は守りながら、蛇のような柔軟性をもってしなやかに乗り越えていきたいと思います。引き続き、労使ベクトルを同じくして運動を進めていきましょう。今年1年間よろしくお願いします。

 

 

 

第55回運輸セミナーを開催(2024年12月6日)

物流の「価値」を再認識して
物流改革や働き方改革を確かなものにしていこう!

 運輸労連は12月6日(金)、第55回運輸セミナーを開催(全日通霞が関ビルからWEB配信)し、全国から221名が参加(うち女性11名、女性参加率4.98%)が参加し、2025春季生活闘争に向けての情報と認識を共有しました。
 開会のあいさつでは、成田中央執行委員長が登壇。冒頭、2024年の能登半島地震・豪雨の被災者へ哀悼の意を表すとともに、一刻も早い復興を祈念しました。さらに、防災・減災の取り組みを進める必要性を組合員に周知するよう呼びかけました。
 一方で、アメリカ大統領選挙でトランプ氏が再選し、来年1月から大統領に就任することについて、「アメリカファーストの矛先が同盟国日本にも向けられています」と指摘。政府に対し、粘り強く日本の立場を説明していくよう求めました。国内政治では、石破政権の発足とともに実施された衆議院選挙で、大幅に議席を増やした立憲民主党に対し「(自民党と)2強の一角として、国会運営の中で政権与党と堂々と渡り合い『政権を担える力』を国民に見せてほしい」と期待を述べました。
 また「2024年問題」(2024年4月からトラックの時間外労働上限規制年960時間の適用、改正改善基準告示の適用)については「2024年も1ヵ月を切りましたが、課題解消に向け少しずつ動き出している状況で、まだまだ色々な面で強化が必要」と総括。トラックドライバーの賃上げや物流効率化をめざした規制強化が進められる中、「物流の価値を再認識し、適正料金・運賃を収受していくことが業界全体の労働環境の改善につながります」と強調しました。
 そして、現下の社会情勢を踏まえた2025春季生活闘争方針では、統一要求基準を、ベースとなる賃金に定期昇給(相当)分1.5%と賃金改善分(含:格差是正分・物価上昇分)としての4.5%を加えた6.0%を乗じた「1万5,500円中心」とする構想が示されました。物事の安定を表す乙巳(きのとみ)の年に当たる2025年は「物流改革や働き方改革を確かなものにしていく重要な年」と位置付け、「引き続き、ベクトルを同じくして運動を進めて行きましょう」とあいさつを締め括りました。
 その後セミナーの第1講演は、日本労働組合総連合会総合政策推進局・総合局長の仁平章氏による「連合2025 春季生活闘争方針」について。仁平氏は、2023年春季生活闘争は「転換点」、2024年は「ステージ転換に向けた大きな一歩」だったとしたうえで、2025年は「経済社会の新たなステージを定着させるべく、全力で賃上げに取り組み、社会全体への波及をめざす」と述べました。
 続く第2講演は、立教大学経済学部教授の首藤若菜氏による「物流『2024 年問題』の現状と課題~労働組合の役割は何か~」について。講演では2024年問題の影響として、労働時間の短縮が生産性の向上に励む契機となっている業界の事例などについて解説していただきました。以上の2つの講演をもって、第55回運輸セミナーは終了しました。 

第54回運輸問題研究集会(10/7~10/8)

長時間労働に頼らない賃金制度を確立し
若者や女性に選ばれる産業へ変革しよう!

 運輸労連は10月7日(月)~8日(火)の2日間、新潟県湯沢町「NASPAニューオータニ」にて第54回運輸問題研究集会を開催。全国から283名(うち女性7名、女性参画率2.47%)の仲間たちが参集しました。
 成田中央執行委員長は主催者あいさつで、まず能登豪雨によりお亡くなりになられた方のご冥福をお祈りするとともに、被災された皆様にお見舞いを述べました。また、今夏の猛暑を振り返りながら、現場の最前線で働く仲間への感謝が述べられました。そして、生活や仕事と切り離すことのできない政治に言及し、今度の総選挙を「野党にとっては政権交代の最大のチャンス」と強調。「労働者の立場に立った政策・制度、とりわけ運輸政策の実現のため、運輸労連の推薦候補者全員の必勝に向けて全国で取り組んでいただきたい」と呼びかけました。
 一方で、物流を取り巻く環境については、いわゆる「物流の2024年問題」と併せて、ドライバーの慢性的な不足と著しい高齢化を指摘。「若い人に入ってもらわなければ、モノを運ぶ人が本当にいなくなってしまう」と危機感を示し、「重要なことは消費者を含めた社会全体の意識改革を進めながら、適正な取引環境を整備していくことです。労働条件を改善(長時間労働に頼らない賃金制度の確立)し、若い人たち、そして女性にも選んでもらえる産業に変えていきたい」と述べました。そのためにも、2025春季生活闘争に向けては、「継続した賃上げに全力で取り組んでいく」と力を込めました。
 最後に組織拡大について触れ、「組合として必ずそばにいる存在であり続けたい」と述べ、不確実性の高まる社会の中で、「これまで以上に結束し、汗をかき、血の通った、伝わる運動を展開しましょう」と連帯を求めました。
 講演では、フリーライター・橋本愛喜氏による第1講演「トラック運輸産業における女性活躍に向けた課題」、国土交通省物流・自動車局貨物流通事業課長・三輪田優子氏による第2講演「我が国の物流革新に向けた取組みの動向」を受講。その後、翌日の各分科会に関する問題提起を杉山中央書記長が行い、1日目が終了しました。
 2日目は、3つの分科会に分かれての討論。第1分科会(労働政策)は「賃金・労働条件の改善に向けて」をテーマに、総労働時間の短縮や2025春季生活闘争に向けた取り組みなどについて。第2分科会(産業政策)は「当面する政策課題への対応」をテーマに、物流の2024年問題や人材の確保・育成などに関する諸課題について。第3分科会(組織)は「組織強化と拡大に向けて」をテーマに、組織化やジェンダー平等推進の進捗状況などについて。各分科会で現場実態の報告や今後の展望など、活発な討議が行われました。

運輸労連第57回定期大会 7月4日~5日 東京・浅草公会堂で開催

2024年度(中間年)運動方針を決定
労働時間の長さに依存しない賃金制度へ

 運輸労連は7月4日(木)~5日(金)の2日間、東京・浅草公会堂にて「第57回定期大会」を開催。全国から代議員・オブザーバー(WEB傍聴)など、402名(うち女性26名、女性参画率6.48%)が出席しました。
 大会は金作中央副執行委員長の力強い宣言で開会し、成田中央執行委員長があいさつ(下記参照)で登壇。会場には、連合・芳野会長をはじめ、交運労協・住野議長、運輸労連政策推進議員懇談会・海江田会長(衆議院副議長)、全国労働金庫協会・松迫副理事長、中央労働金庫・安永副理事長、こくみん共済coop<全労済>・濱田常務理事ほか、来賓のご臨席を賜りました。
 来賓あいさつでは連合・芳野会長が登壇。この間の能登半島地震に対する救援カンパやボランティア活動への感謝を述べ、「復旧には時間がかかります。被災地の皆さんが復興を実感できるその日まで、一丸となって支援活動に取り組んでいきましょう」と呼びかけました。また、2024春季生活闘争については、連合が掲げた5%以上の賃上げを達成したことを報告。今後の焦点には、中小企業の賃上げ(企業規模間の格差是正)を挙げ、「労務費などの適切な価格転嫁が重要」としました。一方で、昨今の政治状況にも触れ、政権の裏金問題について「国民は納得できていない。こんな政治は終わらせなければならない」と強調し、政治のリセットへ向けた団結を訴えました。その他、ジェンダー平等や多様性推進の重要性にも言及し、誰もが安心して働ける社会の実現に向けた連帯のメッセージを締め括りました。
 来賓あいさつに続いて、第27回参議院議員通常選挙の推薦候補者からは決意表明のあいさつをいただきました。
 議事では、杉山中央書記長が「2023年度経過報告」および第1号議案「2024年度(中間年)運動方針」を提案。代議員から質疑・要望が出され、大会1日目が終了しました。
 大会2日目、議事を再開し、「2023年度会計・決算報告」を承認。運動方針案に関する15名の代議員からの質疑・要望に対して、中央本部の各担当役員が答弁し、満場一致で経過報告・第1号議案を承認・可決しました。続いて、福本中央副執行委員長が第2号議案「運輸労連愛のカンパ基金」の創設を提案し、満場一致で可決。第3号議案「2024年度一般会計予算ならびに特別会計」についても、満場一致で可決されました。
 次に、「第50回衆議院議員総選挙必勝決議(案)」と「スローガン」を採択し、特別中央執行委員を確認。その後、森中央副執行委員長が「全国の仲間が団結して運動を続ければ、未来はきっと明るいはずです。ともに頑張りましょう」と閉会のあいさつを述べ、最後に成田中央執行委員長の掛け声による「団結ガンバロー三唱」で、第57回定期大会は閉会しました。


<スローガン>
産業間格差を是正し、持続可能な運輸産業を構築しよう!
―価格転嫁の実現で賃金労働条件を改善し、魅力ある産業の確立を―

 


委員長あいさつ(要旨)


中央執行委員長
成田幸隆

運輸産業のリーダーユニオンとして

 元日に発生した「令和6年能登半島地震」でお亡くなりになった方のご冥福をお祈りするとともに、ご遺族にお悔やみを申し上げます。また、怪我や家屋損壊などの被害を受けられた皆様にも、お見舞いを申し上げます。そして、この間の運輸労連の仲間をはじめとした被災者の支援に向けた緊急カンパの取り組み、連合被災地救援ボランティアへの派遣要請にご協力いただいたすべての皆さんに対して、この場を借りてお礼を申し上げます。本当に、ありがとうございました。
 地震の翌日には、羽田空港の滑走路で飛行機が炎上する大事故がありました。私たちの職場も「安全第一」であり、自分事として考えなければなりません。「これまで大丈夫だったから」ではなく、もう一度、作業手順書の見直しなど、現場最前線での再点検をお願いいたします。
 世界の平和は誰もが望むところですが、現実は戦火が絶えません。こうした状況を克服するための政治ですが、日本では「政治とカネ」の問題を受け、岸田内閣の支持率は低下の一途を辿っています。一方で、対立軸として期待される野党第一党の立憲民主党は支持率を伸ばしています。潮目が大きく変わり、政権交代の現実味が出てきていると考えます。緊張感のある政治、そして私たちの思いが伝わる政治を実現するために、運輸労連が推薦するすべて候補者の必勝に向け、最後の最後まで闘い抜いていきましょう。
 また、2024春季生活闘争については、適正運賃・料金の収受がこれからということもあり、大変厳しい状況にもかかわらず、それぞれの労使で真摯に交渉をしていただいた結果、多くの組合で前年を上回っています。とりわけ、全国単組を除いた加盟組合の平均上昇率が顕著で、産業内の格差は縮小傾向にあります。ただし、他産業との格差は拡大しています。今後も継続して、力強く賃金の引き上げを進めていかなければなりません。
 私たちはいわゆる「物流の2024年問題」の真っ只中にいます。これに対しては政府も私たちの課題が含まれた「物流革新に向けた政策パッケージ」を取りまとめるなど、これまでにない姿勢を示しています。さらに直近の4月26日には、参議院の本会議で物流関連二法(「物資流通効率化法」「貨物自動車運送事業法」)の一部改正が可決・成立しました。私も、成立前に衆参両院の国土交通委員会で参考人招致(質疑)に立ち、働く仲間の思いを訴えさせていただきました。この法律によって、多重下請構造や荷主の優越的な商慣行が見直されることを期待しています。適正運賃・料金の収受によって賃上げの原資を確保するために、引き続き消費者を含めた社会全体の意識改革に取り組み、取引環境の整備を進めていきたいと考えます。
 これからも、運輸産業のリーダーユニオンとして「頼れる運輸労連」をめざしてまいりますので、特段のご協力をお願いいたします。

第62回中央委員会を開催
長時間労働に依存しない賃金・労働条件の確立へ
大きな変化につながる春闘を展開しよう!


中央委員会全景


あいさつする成田中央執行委員長

 運輸労連は1月24日(水)、湯本富士屋ホテル(神奈川県足柄下郡)にて「第62回中央委員会」を開催。全国から198名(うち女性20名、女性参画率10.1%)の中央委員・傍聴者などが出席し、「2024春季生活闘争方針」を決定しました。
 冒頭のあいさつでは、成田中央執行委員長が登壇。先の能登半島地震と羽田空港での航空機事故に対して哀悼し、お見舞いを述べた後、今次春闘を取り巻く情勢について概観しました。その中で、いよいよ2024年4月からトラックドライバーの働き方が大きく変わること(年960時間の時間外労働上限規制の適用と改正改善基準告示の施行)について、「労働時間の長さに依存しない賃金制度へ本格的に移行する時代にきています」と強調。その原資を確保するためには、「消費者を含めた社会全体の意識改革を進めつつ、適正な取引環境を整備していくことが重要です。現地においても、積極的な発信をお願いします」と呼びかけました。
 一方で、社会的に賃上げの機運が高まっており、今次春闘に対する組合員の期待が大きいことも指摘。連合方針を踏まえた運輸労連の統一要求基準として、「所定内労働時間賃金に定期昇給(相当)分の1.5%と、他産業および業界内における格差是正分ならびにこの間の物価上昇を勘案し、賃金改善分(含む、格差是正分・物価上昇分)としての4.5%を加えた6.0%を乗じたものとし、賃上げ要求額は15,000 円中心」との方針が示されました。そして、その実現に向けて、「しっかりとベクトルを合わせて取り組んでいきましょう」とあいさつを締め括りました。
 続いて来賓あいさつでは、第27回参議院議員通常選挙(2025年7月)における運輸労連の推薦候補者が紹介され、各候補者から決意表明を受けました。また、多数の祝電の中から代表して、連合・芳野会長と交運労協・住野議長の連帯のメッセージが紹介されました
 議事では、杉山中央書記長が活動経過を報告し、第1号議案「2024春季生活闘争方針」を提案。6名の中央委員からの質疑・要望に対して中央本部役員が答弁し、絶対多数の賛成で「2024春季生活闘争方針」を可決しました。引き続き、スローガンを採択し、成田中央執行委員長の音頭による力強い「団結ガンバロー三唱」をもって第62回中央委員会は閉会しました。

第54回運輸セミナーを開催(2023年12月7日)

人が集まる魅力ある産業へ向けて
エネルギッシュな運動を進めよう!

 運輸労連は12月7日(木)、第54回運輸セミナーを開催(全日通霞が関ビルからWEB配信)。全国から253名が参加(うち女性9名、女性参加率3.6%)し、2024春季生活闘争に向けての情報と認識を共有しました。
 開会あいさつでは、成田中央執行委員長が登壇。冒頭、長期化するロシアによるウクライナ侵攻とイスラエルとパレスチナ・ガザでの大規模な武力衝突に対し、「一刻も早く戦争や衝突が終結し、再び平和な世界に戻ることを祈ります」と述べました。一方で、日本の政治状況については、内閣の求心力の低下を指摘。立憲民主党には、「野党第1党として日本経済を強くするための具体的な道筋を示し、緊張感のある、私たちの思いが伝わる政治を望みます」と期待感を示しました。そして、今後の選挙では、運輸労連の推薦するすべて候補者の必勝に向けて全力で取り組むことを呼びかけました。
 また、「2024年問題」(2024年4月からトラックの時間外労働上限規制年960時間の適用、改正改善基準告示の適用)については、「いよいよ労働時間の長さに依存しない本格的な賃金制度へと移行する時期にきています」と強調。適正な取引環境を整備していくためには、社会全体の理解や意識改革に向けた積極的な周知が必要だとしました。他方で、政府でも「物流革新に向けた政策パッケージ」など、これまでにない速さで取り組みが進んでいることについては、「この機を逃してはなりません」とし、「引き続き、労働条件の向上と労働環境の改善、そして物流に対する社会からの評価(満足度)を引き上げていければ、個々人のモチベーションの向上につながります。ひいては、若い人たちに選ばれる産業になっていくものと考えます」と主張しました。
 そして、これらの社会情勢を踏まえた2024春季生活闘争方針では、統一要求基準を、所定内労働時間賃金に定期昇給(相当)分1.5%と賃金改善分としての4.5%を加えた6.0%を乗じた「1万5,000円中心」とする構想が示されました。最後に、運輸業界のさらなる発展に向けて、2024年も「力強い龍のようにエネルギッシュに頑張りましょう」とあいさつを締め括りました。
 その後、セミナーの第1講演は、全日本トラック協会理事長の若林陽介氏による「物流の2024年問題について」。講演では、運輸業界の現状やドライバーの働き方改革に向けた荷主企業・団体の取り組み事例などについて解説していただきました。続く第2講演は、日本労働組合総連合会総合政策推進局・総合局長の仁平章氏による「連合2024春季生活闘争方針」について。仁平氏は、「2024春季生活闘争は、経済も賃金も物価も安定的に上昇する経済社会へとステージ転換を図る正念場」と述べ、賃上げについては「昨年を上回る取り組みの強化が必要」だとまとめました。以上の2つの講演をもって、第54回運輸セミナーは終了しました。

第53回運輸問題研究集会(10/10~10/11)

トラックの働き方に注目が集まる今こそ
私たちの現状が伝わる努力に徹しよう!  

 運輸労連は10月10日(火)~11日(水)の2日間、新潟県湯沢町「NASPAニューオータニ」にて第53回運輸問題研究集会を開催。全国から297名(うち女性8名、女性参加率2.7%)の仲間たちが参加しました。
 成田中央執行委員長は主催者あいさつで、現場の最前線で働く仲間に感謝を述べ、生活と仕事とは切っても切れない政治に言及。立憲民主党の「上からの政治を草の根からの政治に変えていく」という結党の精神を紹介し、「私たちの労働運動もまさに同じ」だと主張しました。そのうえで、労働者の立場に立った政策実現のために、推薦するすべての候補者の必勝に向けて組織が一丸となって取り組んでいきたいと述べました。
 また、「2024年問題」については、「2024年が問題ではなく、これまでのドライバーの働く環境に問題があったと捉えなければならない」とし、来年以降も継続すべき大きな課題だと指摘しました。一方で、政府でも関係閣僚会議(我が国の物流の革新に関する関係閣僚会議)などで「2024年問題」への対応が進んでいることについては、「この機を逃さず、春季生活闘争をはじめとして、運輸産業で働く仲間の労働条件の向上と労働環境の改善に全力で取り組んでいかなければなりません。物流に対する社会からの評価を引き上げていければ、個々人のモチベーションの向上にもつながり、ひいては若い人たちに選ばれる産業になります」と強調しました。そのためにも、お客様企業や連合に集う仲間、そして一般の消費者にあらゆる機会を通じてトラック運輸産業の現状を説明し、理解していただく努力の必要性を呼びかけました。
 講演では、日本労働組合総連合会副事務局長・井上久美枝氏による第1講演「ジェンダー平等の推進に向けた取り組み」、国土交通省自動車局貨物課長・小熊弘明氏による第2講演「我が国の物流の革新に向けた取組みの動向」を受講しました。その後、翌日の各分科会に関する問題提起を杉山中央書記長が行い、1日目が終了しました。
 2日目は、3つの分科会に分かれての討論。第1分科会(労働政策)は「賃金・労働条件の改善に向けて~2024春季生活闘争の取り組みとジェンダー平等推進の取り組み~」をテーマに、月例賃金の引き上げや男女間賃金格差の是正などについて。第2分科会(産業政策)は「当面する政策課題への対応について」をテーマに、物流負担の軽減や高速道路の速度制限などに関する諸課題について。第3分科会(組織)は「組織強化と拡大に向けて」をテーマに、ジェンダーの視点からの取り組みや組織拡大の進捗状況などについて。各分科会で現場実態の報告や今後の対応など、活発な討議が展開されました。

運輸労連第56回定期大会 7月5日~6日 北海道・札幌市で開催

2023~2024年度運動方針を決定
持続可能な運輸産業を構築していこう!

運輸労連は7月5日(水)~6日(木)の2日間、北海道札幌市・ロイトン札幌において「第56回定期大会」を開催。代議員・オブザーバー(WEB傍聴)ほか、375名が参加しました(うち女性28名、女性参加率7.46%)。
 大会は、司会の重村中央副執行委員長による開会宣言と、難波中央執行委員長の主催者あいさつ(下記参照)でスタート。会場には連合・芳野会長をはじめ、立憲民主党・泉代表、運輸労連政策推進議員懇談会会長・海江田衆議院副議長、中村北海道知事室長、秋元札幌市長、交運労協・住野議長、北海道地連政策推進議員懇談会・梶谷会長、全国労働金庫協会・松迫副理事長、こくみん共済coop<全労済>・田邊組織推進部長ほか、多くの来賓にご臨席を賜りました。
 来賓あいさつで連合・芳野会長は、「2023春季生活闘争では労使が中期的視点を持って粘り強く交渉した結果であり、『未来につながる転換点』となり得るものと受け止めています、しかし、コロナ禍からの業績回復が十分でない産業もあります。運輸労連も過当競争などで厳しい状況が続いていると思いますが、何とか賃上げを来年以降にもつなげていくことが重要です。ジェンダー平等と多様性の推進も合わせて、ともに頑張りましょう」と連帯のあいさつを述べました。また、立憲民主党・泉代表からは、「我々と皆様とは、選挙時のみの関係ではなく、日々の暮らしを良くするために連携していかなければなりません。長時間労働や過労死の問題を解決し、皆様が安心して働くことができるよう、先頭に立って取り組むことを約束します。立憲民主党を応援してよかったと思ってもらえるよう、労働者の側に立ち、政策を進めてまいります」と力強いメッセージをいただきました。
 大会議事では、報告・承認事項として「2022年度一般経過報告」と「2022年度決算報告・会計監査報告」を承認。続いて第1号議案「2023~2024年度運動方針」、第2号議案「2023年度一般会計予算ならびに特別会計」、第3号議案「役員選出」を提案。運動方針案などに対して12名の代議員から質疑・要望があり、1日目の議事は終了しました。
 大会2日目は、前日の一般経過報告と運動方針案に関する質疑・要望に対し各担当役員が答弁。再度の質疑・答弁を経て「2022年度一般経過報告」を承認し、第1号議案「2023~2024年度運動方針」と第2号議案「2023年度一般会計予算ならびに特別会計」をそれぞれ満場一致で可決しました。
 第3号議案「役員選出」では、難波中央執行委員長が退任。成田中央副執行委員長が中央執行委員長に選出され、新執行部を代表してのあいさつ(下記参照)が述べられました。その後、スローガンを採択し、成田新中央執行委員長の発声で「団結ガンバロー三唱」を行い、第56回定期大会は終了しました。

運輸労連議員懇メンバーの鬼木誠参議院議員が
「次世代トラック導入の現状」「軽貨物運送業の現状」について質疑


2023年6月1日(木) 参議院国土交通員会

 6月1日(木)参議院国土交通委員会において、運輸労連政策推進議員懇談会メンバーの鬼木誠参議院議員(比例)より、「次世代トラック導入の現状」「軽貨物運送業の現状」に関する質疑が行われました。

鬼木誠参議院議員:2024年2月10日、政府はGX実現に向けた基本方針を閣議決定し、今後10年間の取り組み方針が記されたが、運輸部門のGXである次世代自動車の項目で、「燃料電池自動車、電気自動車等の野心的な導入目標を策定した事業者に対して、車両導入等を重点的に支援する」旨が記されている。一方、2021年6月の経産省2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略では、「8トン超えの大型車については、貨物・旅客事業等の商用用途に適する電動車の開発、利用促進に向けた技術実証を進めつつ、2020年代に5,000台の先行導入、そして2030年までに2040年の電動車の普及目標を設定する」旨が記されているが、大型車については、まだこの技術開発が追い付いておらず遅れている状況と考えている。その中で、GX基本方針にある燃料電池自動車や電気自動車の導入目標を設定することは難しいのではないかと考えており、本当に可能かという疑問も抱いている。この次世代トラックの開発の現状について、特に燃料電池自動車や電気自動車の開発状況を国交省としてどのように把握されているかお尋ねしたい。

堀内丈太郎自動車局長:電気自動車や燃料電池自動車を始めとする次世代トラックは、航続距離や充電・充填時間などに関する電動車ごとの特性を踏まえ、小型トラックは電気トラック、大型トラックは燃料電池トラックという使用実態に合わせた技術開発がなされているものと認識している。小型の電気トラックは、国内の大手自動車メーカーなどにより既に市場投入がされ始めており、大型燃料電池トラックは、今年度より国内メーカーの車両を用いたトラック運送事業者による公道の走行実証が既に開始された。ただし、これらの車両は、従来のトラックに比べ価格差が未だ大きいことから、国土交通省として、関係省庁とも連携し、電動車の導入支援などを通じて自動車メーカーの技術開発を促進している。

鬼木誠参議院議員:次世代トラックは車体価格がエンジン車の1.5~2倍であると伺った。一方、耐用年数について、エンジン車が平均15年であるのに対し、電動トラックの蓄電池寿命が約5年しかもたないと把握している。仮にエンジン車と同様に15年乗るとすれば、最低でも2回蓄電池交換をしなければならず、費用負担が厳しいと考えている。また、故障や事故も、例えばエンジン車のエンジンが壊れた場合、壊れた部分のみ取り替えればよいが、電動トラックの場合は部品交換ではなく車ごと取り替えなければならない事態もある。
 新車購入や維持に掛かるコストが共に高くなると、約9割が中小企業で約半数が経営赤字とも言われるトラック運送事業者にとって、大変な負担になる。したがって、積極的に導入をする目標は厳しいと考えている。GXを推進することは極めて重要だが、現状把握や現状に沿った目標設定または支援等が必要と考えている。次世代トラックの導入に関して、国土交通省では地域交通のグリーン化に向けた次世代自動車の普及促進事業による購入費の補助、環境省ではトラック等を集中的に支援する商用車の電動化促進事業などが設けられているが、車両価格や蓄電池交換等に掛かる費用や負担が大きいと捉えている。改めて、現在のトラック事業者における次世代トラックの導入状況はどの程度進んでいるかお聞かせいただきたい。

堀内丈太郎自動車局長:2023年3月時点で、ディーゼル車等を含めたトラック全体の保有台数ベースでは約1,400万台であり、うち次世代トラックは約10万台となっており、全体の0.7~0.8%である。ただ、2022年度の1年間におけるトラックの新車販売台数は、約71万台のうち、次世代トラックの台数は約3万1,000台と全体の約4.3%となっており、直近の1年間では5%に近い状況まで増えている。

鬼木誠参議院議員:まだ普及が進んでいないことや、大型車については実証実験が始まったとはいえ、これからの技術開発であることから、進捗を見極めていただき、具体的な支援の在り方等もより具体的にご検討いただきたい。
 次に、蓄電池の交換について、蓄電池は高価であるため、電池交換の際、事業者負担の軽減をするための補助など現在検討されているかお聞かせをいただきたい。

堀内丈太郎自動車局長:蓄電池バッテリーは、通常5年以上経つと徐々に劣化するとされているが、まだ5年経っている車があまりないため、5年過ぎてどれぐらいバッテリーが劣化するかということの調査検討も進めている。
 バッテリーの交換に係る負担軽減は、実証事業の結果や、市場のバッテリー交換頻度、コスト等の実態を踏まえ、関係省庁と検討し考える必要がある。これらを通じ電気トラック等の普及促進に向けて進めてまいりたい。

鬼木誠参議院議員:実証効果の把握は必要だが、効果を見極めた後に費用軽減に向けた検討となっては取り組みが遅れてしまうので、是非、実証効果や効率的な充電の検討と併せて、費用負担軽減の在り方も検討されることを重ねてお願いしたい。
 それと、次世代トラックについて、性急かつ強制的に導入されることがあってはならない。トラック事業者は中小企業が多く、経営も厳しい状況の中で、次世代トラックに一斉に切り替えることを強制されると、業界全体が混乱するのではないかと心配している。1999年に東京都でディーゼル車の排ガス規制が行われたが、その対応に業界が追われ、トラックが社会悪のように言われた風潮があった。したがって、同様なことが生じることのないよう、具体的な規制と支援も含め、トラック運送事業者に過度な負担とならないことを、業界の意見を踏まえて検討すべきと考えており、大臣の見解をお願いしたい。

斉藤鉄夫国土交通大臣:2050年カーボンニュートラルに向けて、目標に向かって進めていくために、同時に支援も必要である。
 まず、導入目標について、2023年4月、省エネ法に基づき、小型トラックは2030年度における保有台数の5%を電気自動車や燃料電池自動車等の非化石エネルギー自動車とする目標を設定した。この目標は、トラック運送業界からの意見も聴取しつつ策定したものであり、実現可能な水準であると思っている。
 さらに、トラック運送事業者を対象とした電気自動車や燃料電池自動車の購入支援は、2023年度予算において約136億円を確保するなど、昨年度までと比較し支援を大幅に拡充している。これらの支援等により野心的な目標を達成していきたい。

鬼木誠参議院議員:目標に向けて双方で努力することがあるべき姿だと思うが、トラック運送事業者に過度な努力を求めることにならないことを重ねてお願いしたい。
 次に、炭素に対する賦課金、カーボンプライシングの導入にあたっては、化石燃料の輸入業者を対象とされているが、仮にトラック運送事業者が対象となった場合、経営に与える影響が極めて大きく、企業倒産の増加につながり、物流クライシスが一層深刻化するのではないかと心配されている。
 まだ、このカーボンプライシングや炭素賦課金の関係は具体的な内容が分かっていない状況であるが、運輸業者や産業への過度な負担増とならないよう慎重に検討を進めていただきたい。

斉藤鉄夫国土交通大臣:2023年5月12日に成立した「脱炭素成長型経済構造への円滑な移行の推進に関する法律」により、化石燃料賦課金が導入されることとなった。具体的には、化石燃料の輸入事業者などを対象とし、2028年度から輸入などを行う化石燃料に由来するCo2の量に応じて化石燃料賦課金が徴収されることとなっている。この化石燃料賦課金の水準は、今後、経済界への影響などの観点も踏まえて決定されるものと承知している。
 国土交通省が所管するトラック運送事業者は、今のところ、化石燃料賦課金の徴収の直接の対象とはなっていないが、賦課金の導入に伴う間接的な影響も考えられることから、国土交通省として、トラック運送事業者にとって過度な負担増となることのないよう、注視してまいりたい。

鬼木誠参議院議員:是非よろしくお願いしたい。
 次に、軽貨物運送業の現状と今後の考え方について、今年の3月、貨物軽自動車運送業者について取り上げさせていただいたが、その際、堀内自動車局長から、運行管理の実施状況など実態調査を行っているというご回答をいただいた。今月の16日に開催をされた適正化協議会で、調査結果が報告をされたが、「運行管理を行っていない」が全体の25%、改善基準告示など法令に基づく労働時間等の定めについて、「遵守をしていない」が全体の39%、改善基準告示について、遵守をしていない事業者のうち14%が基準を知らなかったという実態が明らかになっている。
 心配したとおり、ずさんな状況と捉えている。前回の局長の答弁の中で、運行管理や労務管理、健康管理を実施するように改めて周知を図ったとあったが、調査結果からは、あまり実効性がないと見える。また、届出だけで事業が実施できるため、その気軽さの分、法令遵守が疎かになっている。
 さらに、荷主との力関係で相当量の荷物数を引き受けざるを得ない、いわゆる荷主による違反原因行為があるという回答が54%になっている。こうした荷主への働きかけの強化についても一層強めていただきたい。改めて、実態調査の結果を踏まえ、国土交通省として結果をどのように分析されているか、今後の対応をどう考えているのかお尋ねしたい。

堀内丈太郎自動車局長:本年3月に行った調査結果を先月16日に提示し、その結果、運行管理を実施していない事業者25%、拘束期間や休息期間を遵守していない事業者も約39%いる。安全運行に係る法令を遵守していない事業者が相当程度いることが明らかとなった。
 これを踏まえ、事業用軽貨物自動車の安全を確保するため、本年度は軽貨物事業者向けの運転者への指導監督マニュアルの作成や、運行管理者講習の受講を促すなどの対策を実施する方向で検討しているが、更にもう少し踏み込んだ措置を検討していく。

鬼木誠参議院議員:踏み込んだ措置について具体的な検討をお願いしたい。法改正も視野に入れるとの報道がなされているが、一定の規制強化を考えていく、そのことが踏み込んだ措置であるなら、法改正も検討されるものと思っている。
 一番心配しているのは、一般の貨物自動車運送業者の方々は法律を守っている一方、法令遵守しない軽貨物事業者は気軽に事業展開をしているため、バランスが取れていないことである。この点を十分に留意していただき、仮に法改正あるいは規制を強めるのであれば、当該者や荷主の意見を聞くことも必要と思うが、一般の貨物自動車運送業者の意見も十分に聞きながら、制度化を図っていただきたい。

 

斉藤鉄夫国土交通大臣:これまで以上に中小のトラック事業者の方の声を聞く方向に大きく進んでいきたい。現場の声を聞いた上で法改正等を検討したい。

運輸労連の紹介ー運輸労連とは

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構築しよう!
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進めよう!
物流諸課題に対応する産業政策
めざそう!
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